http://www.zerohedge.com/news/if-greece-exits-here-what-happens
で引用されているウィレム・ビュィターいわく、(要約)
ギリシャがユーロを脱退したらどうなるのか?
ギリシャ政府が借金を踏み倒してはいけない根拠がなくなる。
もちろん英国法にもとづくEFSFからギリシャローン基金への借金も踏み倒せる。ただし、IMFにだけはええ顔をするでしょう。(EU圏外でトモダチが必要かもしれないから。)ECBが保有する発行済国債の90~100%をNPV化する。
そうなると、つぎにおこること:
ギリシャ銀行のバランスシートが崩壊。
ちなみにユーロ脱退までの時間的猶予は?
その前にまず、ギリシャがユーロを脱退してND(ニュードラクマ)を導入するシナリオを考えよう。
ユーロとNDの兌換率は当初1:1、のちすみやかに40%下落すると仮定。つまり、既存のユーロ建て契約は1:1ということ。となれば、ギリシャ法準拠の契約をもつ皆が現金(ユーロ)化に殺到するので、その時点でギリシャの銀行システムが崩壊。
なぜ殺到するかというと、ギリシャ法準拠の契約とそれ以外のたとえばEU準拠契約がポートフォリオに同時に入っている投資家は、バランスシートが混乱するから、ND準拠の契約をとりあえず他通貨に乗り換えるでしょう。
ギリシャにとってユーロ脱退とドラクマ下落は相殺されるかもしれないが、ユーロ圏にとって労働市場、製品市場、公共投資など構造改革は意味なしと市場が判断するので、痛手は大きい。すなわちギリシャにとって構造改革なき脱退は経済システムの崩壊と、さらなる構造崩壊を招く。
留まるシナリオと去るシナリオと。
留まるとすれば、いかなる条件下でもギリシャは融資を受けることができる。
去るとすれば、融資はいっさい、たとえIMFからも受けることができない。とすれば緊縮財政策をとるか、別の貸し手を探すしかない。いずれにせよギリシャは通常の赤字財政国になり、赤字額は2011年GDPの10%、金利は7.2%くらいか。
去る決意を固めるのはギリシャだが、形式的にはギリシャ以外のメンバーに追い出されたということになる。そもそもギリシャが加盟したとき、加盟条件をクリアするためにでっちあげ、加盟してからもでっちあげつづけた財政データの胡散臭さは、なにもギリシャにかぎったことではなく、コア7を含む加盟国のほとんどがそうだったということがバレてしまい、おまけにギリシャ化を防ぐはずだったスキームが、フランスとドイツがギリシャの尻拭いをいやがったため実施されなかったということも前例になる。
資格喪失したギリシャが去れば、それに続く潜在的資格喪失国も去ることができる。ギリシャだけが例外ではなく、ユーロ圏の財政問題の根幹にはサプライサイドの問題があるのだから。
ギリシャが去れば、市場の関心は次はどこかということに向く。あの国かもしれないとなれば、その国の銀行から外資が引き揚げる。周辺国からコア7への大規模な資金移動が発生し、ユーロの交換レートを押し上げる。
欧州銀行は自己資本率の低下が問題となっているが、ギリシャが去れば、他国も去るのではないかと懸念され、国債をめぐる状況に変化がないとしても、銀行の自己資本率はさらに低下する。そのうえ、保有している国債は時価で売ることができない。
++++
専門家ではないので、解釈間違いがあるかもしれませんが、だいたいこんなことでしょう。
ギリシャが島根県程度の経済規模だからといって、油断はできないし、蟻の穴からダムが崩壊するというのも現実味を帯びてまいります。
EU経済圏が崩壊すれば、中国製品の重要市場が混乱し、中国の成長がさらに鈍化します。
いま中国はしゃかりきになって鉄鋼生産を続けていますが、それでなくても鋼材は超過在庫、ついでに鉄鉱石も超過在庫なのだけれど、先を見てやっているのかなあ?
先を見ているとすれば、鉄鋼在庫をたくさん抱えているところが笑うという状況は、メジャーな戦争勃発くらいしか考えられないのだけれど。
それとも、EUが影響力を喪失した東欧とアフリカに、出稼ぎチームが鋼鉄をもって出かけ、インフラを作りまくるのかな。
by Tom
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